カーボンナノチューブによるリチウム金属電池の性能向上
Rice Universityの研究で、リチウムイオン電池より要領が大きく充電も速く可能であるリチウム金属電池の性能向上の実験に成功しました。
リチウム金属電池は、充放電サイクルを繰り返すとリチウム金属が析出しデンドライト状(樹枝状)に伸びることで、セパレータを貫通し短絡を起こし、発火につながるという安全性が課題になっています。そのため、デンドライトを抑制するための多くの研究がなされてきています。
今回の研究は、カーボンナノチューブの膜で負極を覆うことで、デンドライドの成長を抑制するというものです。
カーボンナノチューブの皮膜で、580回以上の充放電サイクルでデンドライドを抑制できたとのことです。
カーボンナノチューブのコーティングは容易にできる、とのことですが、そのコストが気になります。
現状のEV向けリチウムイオンバッテリーではまだガソリン車と比較しコスト面で不利なのは否めず、EVの大衆普及に向け新技術の実用化が期待されます。